【はじめまして】
私は、シングルマザーです。そして精神科看護師をしています。
私がこの職業を選んだきっかけは何を隠そう、「私が抜毛症だったから」です。
精神世界に触れる専門職として、シングルマザーながら昨年大学院を出ました。
そう、真面目に抜毛症と向き合おうと考えたのです。
ここでは、抜毛症に関する知識や理解、そして研究を取り上げていきます。また、シングルマザーナースとしての日々のちょっとしたテーマなんかも織り交ぜていこうと思います。
【私の抜毛症の経過】
さてさて、まずは私の抜毛症の歴史をご紹介いたします。
私が抜毛症を発症したのは、小学2年生の頃。
既に25年以上の時が経過していますね。
(えー、毛残ってるの!?って声が聞こえてきそうですね。大丈夫です。あります❤)
当時、抜毛症を気合で直すものと思っていた(多分周りも)ので、病院に行くこともなく、抜いては落ち込み、我慢しては抜きを繰り返していました。
元々人見知りが強く、友達大勢と遊ぶよりは、1人で遊ぶ方が好きなおとなしめの性格でした。
4歳の頃からピアノを習っており、毎日学校から帰ると1にピアノ、2にピアノ…というピアノ生活を送っていました。(他にも習い事はしていましたが、最優先事項はピアノでした。)
当然小学生の子が好き好んで何時間もピアノの練習をするわけでもなく…親から強制されて練習していました。
そうなると、友人たちは学校から帰るとすぐにまた遊びに行けるのに、私はピアノを練習してから…ってそんなの子どもにとっては嫌に決まってます!ストレスの塊。
これが私の抜毛症を発症するきっかけになってしまったのです。
先に述べておきますと、ピアノはこの後高校生まで続けるのですが、小学校高学年頃からは嫌いではなくなり、今では「やってて良かった」とさえ思えるようになりました。
最近は新型コロナウィルスの影響で中止となっていますが、職場でも患者さんに聴いていただく機会もあり、そこまで上手ではなくとも、患者さんから「よかったよ」「ありがとう」なんて言って頂けた時には、本当にピアノが弾けるようになって良かったなんて思います。
こんな感じで、抜毛症のきっかけとなったピアノは、今では既に私の財産となっているわけです。
でも、今も抜毛症とは決別できてはいません。
つまり、抜毛症は発症のきっかけとなったものが取り除かれただけでは、決別できない。ということです。
特に幼少期には一時的に抜毛症を発症し自然軽快する場合も多々あるのですが、特に私のように長期化してしまった場合には、理由やきっかけが何であれ、もはやその原因を除去するだけでは終われないのです。
もし、周りに最近毛を抜いていそうな人や子がいる場合には早めに気づいてあげてください。
ただし、絶対に「抜いたらダメ」「なんで抜くの!?」なんて叱らないでくださいね!
悪化させるだけですから。
私がそうでした。本人だって、自分で抜くことが良いことなんて思ってないんです。外見もどんどん恥ずかしい姿になりますし、友人にいつ指摘されるかハラハラしていますし。もうどんどんストレス大量生産状態です。
しかし、当時の私の両親はどう対処してよいかわからなかったのでしょうね。
気づいた時には、そうあの禁句「抜いたらダメ」「なんで抜くの!?」が出てしまいました。
自分が親となった今、その親心も十分にわかります。心配してくれたに違いありません。でも、抜毛症かもしれない人にそんなこと言ってはいけません。逆効果です。
私は抜毛症を発症してから大人になるまで、この禁句ワードを幾度となく聞かされました。もちろん、私の抜毛症の経過の中で、ほぼ元の姿に戻れた時期も何度もありました。が、再び悪化する時期もありました。
そして、今もなお、悪化と改善を繰り返しています。ただし、悪化といっても、幼少期ほどひどくはならずに経過しています。
【抜毛症の場所】
私がはじめに抜き始めた毛は…
眉毛&まつ毛
女の子の大切なパーツですね。(いや、どんなパーツも大切なのだけれど)
顔の印象をバッチリ作ってくれるやつです。それが段々と無くなっていきました。
暫くすると毛の生えてくるスピードに追い付かず、抜く毛が無くなってきます。そこで抜き始めたのが、
前髪→そして髪全体へ…
こうなってからは、上記パーツをとっかえひっかえ抜いていました。
しかし、中学生頃からは女子ならではかもしれませんが、メイクという魔法の魅力を知り始めます。アイブロウやつけまつげなど、抜毛症(トリコチロマニア)と闘う人(以下、トリコファイター)にとってとても便利なアイテムに出会います。これらに出会ってから、なんと眉毛やまつ毛に至ってはあまり抜かなくなりました。思春期女子の力ですね。
が、しかし…
髪に関しては依然、悪化と改善を繰り返しています。
【このブログの目指すところ】
上記にざっくりと私のトリコファイター歴をお伝えしました。
このブログの目指すところは、私が知り得た科学的根拠(研究)や経験、様々な情報を持って、あらゆるトリコファイターたちと一緒に少しでも日常生活を楽にし、さらには改善や寛解に至る手助けとなることです。
そうです、私は精神科看護師となった今でも尚、ひどい悪化は免れることはできてもまだ現役トリコファイターです。特にトリコファイター歴が長ければ長いほど、完全に決別することは現在のところ難しいようです。
きっと、トリコファイターの中には、1人で悩んでいる人も多いはず。中々周囲に打ち明けられない、バレたくない、恥しい、なんて思いを強く持っている人も多いです。
トリコファイターとして全集中している人(悪化している人)、ちょっと休憩している人(改善している人)皆さんの心が少しでも晴れやかになることを看護師としてほんの少しでもお手伝いできればと思います。